酒肴と蕎麦で、ゆるりと乾杯! 蕎麦屋で一献

  • 2023年12月27日
  • 2024年2月1日


寒い季節に心も体も温めてくれる日本蕎麦。ゆとりがある休日に、年末の年越しに。蕎麦店ならではの料理とお酒も楽しんで、贅沢なひとときを過ごしましょう。

【この記事で紹介する店舗】

手打ちそば 長兵衛(てうちそば ちょうべえ)

堂々とした古民家の店舗が1980(昭和55)年創業の「手打ちそば 長兵衛」です。高い天井に太い梁や柱、床の間のある座敷。旧家に招かれたような店内で自家製粉の手打ち十割蕎麦をいただけます。
店主の来海伸幸さんは「千寿 竹やぶ」で修業した後、理想とする蕎麦を探究し、玄蕎麦を買いつけて選別や皮むきから手がけるスタイルに。その日使用する分を石臼で挽き、つなぎなしの十割蕎麦を手打ちします。もり蕎麦のつゆは本カツオ節を使用、かけ蕎麦のつゆはサバとソウダガツオと使い分けます。酒肴は素材にこだわったらっきょう漬けや天ぷらなどが揃い、厳選した純米酒とともに。営業は午後4時までの売り切れじまい。昼下がりに蕎麦前から始めて頃合いに蕎麦を注文する、贅沢で粋なひとときを楽しみましょう。


【らっきょう田舎漬け 500円、絹もずく酢 650円、板わさ 950円、純米酒 800円~】

鳥取産らっきょうを使用し、コクのある甘酢漬けに。もずく酢は繊細な口あたりの能登産を使用。焼き目をつけた板わさはワサビとともに。お酒はすっきりとした飲み口の純米酒を取り揃えています。

【もり 1,000円】

茨城産を中心に会津産、千葉産の蕎麦粉を使用。玄蕎麦の殻をむいた丸ヌキを挽くことで青みがかった美しい蕎麦に。香りよく、歯ごたえがありながらなめらかな味わいを堪能できます。

店主の来海さん。「新蕎麦の季節は玄蕎麦から丸ヌキにする作業で大忙しです」。



【外観・内観】

【店舗情報 】

■手打ちそば 長兵衛
電 話:03-3890-4114
営業時間:11:30~16:00(売り切れじまい)
定休日:日曜・祝日、第3月曜 ※2024年から月曜・日曜・祝日
席: 32席
住所:足立区扇3-3-6
予約:可
テイクアウトの予約:可
バリアフリー対応:要相談
Wi-Fi接続:なし
アクセス:日暮里・舎人ライナー高野駅から徒歩約3分
HP:https://choubei.hp-srv.com/


そば処 初味(そばどころ はつみ)

竹ノ塚駅から近く、おいしい蕎麦で一杯と思いたったときに気軽に立ち寄れるお店です。店主の後藤敦也さんが手打ちする蕎麦と豊富な肴を楽しめます。
人気メニューのひとつが一品料理2品と蕎麦、お酒がセットになった「晩酌セット」。料理は浜名湖産を使用するシラスおろしや、自家製の蕎麦味噌などお酒のあてにぴったりの7種類から選択。北海道産の蕎麦粉で毎日手打ちするコシのある細めの二八蕎麦は、締めでもお酒と一緒でも。お酒は冷酒や焼酎だけでなく、ビールやハイボールも選べる自由度の高さが好評です。
昼夜ともに食事メインで訪れる人も多く、夏の「レモンそば」、辛味大根を使用した「辛味おろしそば」など期間限定のメニューを心待ちにする人も。土曜・日曜・祝日には、通常とは別の北海道産蕎麦粉で打つ「十割そば(10人前限定)」も提供。いただくなら早い時間の来店がおすすめです。

晩酌セット(そばみそ、しらすおろし、もりそば、ハイボール) 1,700円

八丁味噌をベースに蕎麦の実をたっぷり使用した蕎麦味噌は、蕎麦の香ばしい風味と食感でお酒がすすむ一品。蕎麦はもり、かけから選べます。



【かけそば 700円】

店主の後藤さんは大阪の日本料理店出身で、もりとかけでダシを変えるつゆは薄口しょうゆを使用。のど越しのいい蕎麦と関西風つゆのハーモニーをシンプルに味わえます。



2011年に開店し、蕎麦打ちの探究と食材へのこだわりで評判に。「新しい食材を探し、休みの日は関東近郊の道の駅に出かけています」と後藤さん。



【外観・内観】



【店舗情報】

■そば処 初味
電 話:03-5856-8952
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜21:00(土曜・日曜・祝日は11:00〜21:00)
定休日:火曜
席:15席
住所:足立区伊興3-15-21
予約:可
テイクアウトの予約:可
バリアフリー対応:要相談
Wi-Fi接続:なし
アクセス:東武スカイツリーライン竹ノ塚駅西口から徒歩約4分


天狗蕎麦 やぶ忠(てんぐそば やぶちゅう)

創業は1986(昭和61)年。最寄り駅からバスを使う立地ですが、遠くから訪れるファンも多いお店です。人気の理由は、店主の腰高信行さんが手打ちする自家製粉の蕎麦をはじめとした料理の味。そして、木を多用した民芸調の店舗の趣。店内には巨大な天狗面や古い道具が飾られ、食事のひとときを盛り上げてくれます。
数あるメニューのなかでぜひ注文したいのが群馬県産こんにゃくいもで手作りする「さしみこんにゃく」。ぷりぷりの食感が絶妙で、お酒との相性も抜群です。北海道産蕎麦を石臼で挽き、手打ちする二八蕎麦はつけ汁にからみやすい太め。食べごたえありますが、のど越しよくスルッといただけるので、大盛りを注文する人が多いそう。4~5人前盛りをシェアできる「一升そば」や、夏に氷の器で提供する「生ひやむぎ」など、店主による楽しい仕掛けも好評です。

さしみこんにゃく 450円、みそ田楽 450円、そば焼酎そば湯割り 480円

さしみこんにゃくの酢味噌、みそ田楽に塗った甘味噌も自家製。蕎麦の滋味が溶け出した蕎麦湯で割る焼酎は飲み口がやさしく、すぐにグラスが空に。

【鴨汁せいろ 1,100円(大盛り1,350円)】

コシのある蕎麦を鴨肉、焼きネギの汁でいただく看板の味。カツオ節のダシが効いた濃いめのつゆに鴨肉の風味が溶け出し、蕎麦湯を足して飲み干したくなるおいしさです。

自身が感銘を受けた言葉を店内に貼り出すなど、人柄が感じられるのも居心地のよさの理由です。

【外観・内観

【店舗情報 】

■天狗蕎麦 やぶ忠
電 話:03-3897-6074
営業時間:11:30〜14:30、17:00〜19:30
定休日:水曜
席:33席
住所:足立区椿2-13-13
予約:不可
テイクアウトの予約:可
バリアフリー対応:可
Wi-Fi接続:なし
アクセス:東武スカイツリーライン西新井駅から国際興業バス「都市農業公園」行きなどで約20分、「鹿浜十字路」下車徒歩約7分


手打ちそば 重吉(てうちそば じゅうきち)

都心の名店などで修業した店主の尾形茂さんが2004年に開店。伝統の技術や心構えを大切にしながら味と香りを追求した十一蕎麦を提供し、蕎麦通の心をつかんで離さない名店です。
北海道から鹿児島まで各地の在来種でその時期おすすめの蕎麦を使用し、店内の石臼で製粉。「蕎麦の風味を存分に引き出しながらのど越しもいい」という蕎麦粉十、小麦粉一の手打ち蕎麦に仕立てます。料理は、焼き味噌、だし巻き玉子、鴨焼き、天ぷらなど蕎麦前の定番が揃い、季節の日本酒と合わせながら楽しめます。
天せいろを注文し、まず天ぷらとお酒、締めに蕎麦という食べ方も人気で、昼下がりに一人客がビールとともに楽しむ姿も。昼は天丼や親子丼などご飯ものと蕎麦の組み合わせを目当てに訪れる人も多く、平日限定のお得なセットもあります。

だし巻き玉子 800円、日本酒 600円~※2024年1月から価格変更予定

ダシを含んだ玉子がしっとりと美味な熟練の味。日本酒は本醸造酒など定番のほか、季節の純米吟醸など豊富に揃います。

天せいろ 1,650円※2024年1月から価格変更予定

香りも旨みも芳醇な在来種の蕎麦をもり蕎麦で堪能。キリっと辛めのつゆでいただきます。エビと季節の野菜の天ぷらは衣のあんばいも絶妙。



店内奥の蕎麦打ち室はトチの木のこね鉢を基準に設計。「大正生まれの師匠に学んだ道具使いや所作を大切にしながら、蕎麦の味を追求しています」と店主の尾形さん。



【外観・内観

【店舗情報 】

■手打ちそば 重吉
電 話:03-5680-9077
営業時間:11:00~14:00(LO13:30)、17:00~20:00(売り切れじまい)
定休日:火曜、第1・3・5月曜
席:14席
住所:足立区綾瀬1-33-16
予約:一部可(17:00頃のみ)
テイクアウトの予約:不可
バリアフリー対応:要相談
Wi-Fi接続:なし
アクセス: JR常磐線・東京メトロ千代田線綾瀬駅西口から徒歩約3分


(この情報は、令和5年12月20日時点のものです)

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